「晴れ。九時に馬車で出発。家の皆が、私を門前で見送った。廣澤の所に寄って用事を済ませてから大久保の家に向かい、そこから横浜通商司役所まで彼と同乗、十二時に到着。正二郎が来て、山城屋まで一緒に移動。藤井、野村、殿川達に会う。井上省三と南貞介が来た。大隈と山尾も話しに来た。四時に全員が私を海岸で見送り、我々は五時に錨を上げた。記、艦名はオレゴンであった。」
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このオレゴンという船は、元は米国の太平洋郵船会社の運用していたもので、この会社は1848年に米国北西部の開拓を支援するために設立されたのであった。折しも1849年にはゴールドラッシュが沸き起こり、彼等の運用する汽船は米国の東部から西部へと物資人材を運ぶのに非常に役立ったという
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