「晴れ。九時に参朝、三時に退出。今日は、工部省権大丞に任官された山尾と共に皇居へと向かった。夏以来、工部省の提言についての議論が紛糾していたわけだが、今月11日に政府は漸く結論を出したようだ。北川と松原に向けて手紙を出した、三宅庸助と柿野三郎についてだ。この二人は昨年から放蕩の限りを尽くしており、繰り返し教訓を与えても行いを改めずにおり、終いには逃走したのであった。杉孫七郎に向け、国事について一筆認めた。」
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山尾君とは嘉永五年からの長い付き合いだ。練兵館での鍛錬、一緒に湯屋に行ったり、蛤鍋茶漬けを食いに行った日々はまるで昨日のことのように覚えている。それが今や生きたる器械となり、日本工業化を推し進めている。偉い!
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