2021/02/03

明治三年十二月十四日 (1871/2/3)

 「晴れ。十時過ぎに長州藩邸に戻り、廣澤、三浦、後藤宛に手紙を出した。私の部屋は来客で満座であった。井上、山田、山縣等が話しに来た。岩倉卿を含めた人々は今朝乗艦の予定であったのだが、荒波でそれが叶わず、山縣もそれで藩邸に戻ってきたのだという。井上から最近の不安要因について聞かされ、私は三条公に向けて手紙を出した。今日もまた十点以上の揮毫を行った。」

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明治四年五月十三日 (1871/6/30)

「晴れ。十一時頃に一時の豪雨と雷鳴。安玄佐とその倅が来た。井上世外が話しに来た。先日話した藩の会計局の一件や、その他の件の評議は先延ばしにされたようだ。十年後に待ち受けている大いなる災いが見えている者達はほんの一握りしかいなく、多くの役人達は目の前の問題に対応するのみだ。私はこの...