「晴れ。十二時過ぎに藤本、山根、磯部と布鼓軒を散歩した。園内の屋宅は半壊していたが、ここは閑静で良い地だ。夜、笠井順八と碁を打った。三浦梧楼からの手紙が届いた。」
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布鼓軒がある大寧寺はかつて「西の高野」と言われるほど栄華を誇った寺で、室町時代から戦国時代にかけての西国の雄である雄である大内氏終焉の地でもある。境内には防長三奇橋の一つである盤石橋(写真)もあり、この寺の閑静な空気は散歩に非常に適していた。
残念ながら廃仏毀釈のあおりを受け、寺は管理者を失い、私が訪ねていたこの時以来、この寺は荒廃の一歩を辿った。昭和に入ると幸いにも保護保存が叫ばれ始め、おかげで人々は今でもこの庭園を訪ね、素晴らしい紅葉や桜を愛でることが出来る
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