「昨夜から雨と雪。東山の景色の美しさは比肩するものがない。来客絶えず。槇村に東京宛の手紙と、プロイセンの青木周蔵宛の手紙を預けた。莱山から半紅の手による絹の掛け軸を購入。四時過ぎに京都を発ち、町中に伏見の鼈甲屋に到着した頃には、町中に灯がともされていた。山縣と高屋はすでに鼈甲楼に到着していた。」
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私は色々な長州人の兄貴分を務めてきたが、中でも周蔵には良く懐かれていたと思う。彼は早くから西洋に留学しており、少し先の話になるが、後にドイツ滞在中に現地の令嬢エリザベートと結婚した。貞介とは違い、こちらはちゃんと長続きし、ハナちゃんと言う非常に愛らしい娘さんにも恵まれた
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