2021/01/04

明治三年十一月十四日 (1871/1/4)

 「晴れ。九時に正親町三条卿と大久保は東京に、私はエリオットの所に向かった。十時過ぎに馬車で東京に向けて発ち、一時過ぎに築地に到着、伊藤宅で昼食。大隈を訪ねた帰りに神田邸に寄り、廣澤を訪ね、七時になってようやく帰宅。井上彌吉(勝)が泊りに来た。」

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エリオット氏はニューヨーク州生まれのアメリカ人歯科医で、この時齢僅か三十歳であったが、後に日本人初の歯科医となる小幡英之助の師匠になった人物だ。彼は人気の医者であったが、日本人で彼の治療を受けることが出来たのは、新島襄、小西郷そして私ぐらいのものだ



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明治四年五月十三日 (1871/6/30)

「晴れ。十一時頃に一時の豪雨と雷鳴。安玄佐とその倅が来た。井上世外が話しに来た。先日話した藩の会計局の一件や、その他の件の評議は先延ばしにされたようだ。十年後に待ち受けている大いなる災いが見えている者達はほんの一握りしかいなく、多くの役人達は目の前の問題に対応するのみだ。私はこの...