2021/02/12

明治三年十二月二十三日 (1871/2/12)

 「晴れ。三好軍太郎、大津四郎右衛門、中山勝士、柏村と杉の両大参事、久保小参事、吉田と白根の大属、加えて数十人が、暁から日が暮れるまで絶え



ず来訪。六時頃に湯田の瓦屋に向かい一泊した。久保、大津、中村芳三郎、三好軍太郎、瀧弥太郎、杉山宗一、大可大眉を含めた十数人とそこで落ち合った。」

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瓦屋は私を含めた数多くの志士達が幕末・明治を通じて利用した、湯田温泉での定宿だ。長州の人間は無論のこと、大久保や黒田、中岡慎太郎、田中光顕といった他藩の面々も泊ったことのある由緒ある宿で、市君(山田顕義)なんかは、この宿の娘、龍子さんと結婚までしたほどだ

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明治四年五月十三日 (1871/6/30)

「晴れ。十一時頃に一時の豪雨と雷鳴。安玄佐とその倅が来た。井上世外が話しに来た。先日話した藩の会計局の一件や、その他の件の評議は先延ばしにされたようだ。十年後に待ち受けている大いなる災いが見えている者達はほんの一握りしかいなく、多くの役人達は目の前の問題に対応するのみだ。私はこの...