2021/02/24

明治四年一月六日 (1871/2/24)

「晴れ。岩倉卿一行到着の報せ。早速問屋口に向かい、山縣狂介(有朋)と落ち合う。大久保と西郷も今日到着した。どうやら彼等の藩も落ち着いたようだ。岩倉卿を訪ね、その後大久保、西郷兄弟、河村、池ノ上に会った。夜再び岩倉卿を訪ね、そこで近情について話を伺った。」

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軍人であったことが功を奏したのか、山縣は長人の中で最も西郷に近しい一人であった。彼は薩摩まで岩倉卿と大久保に同行し、西郷に廃藩置県に賛同するよう働きかけたのであった。時期尚早と思われていたこの話は、西郷があっさりと首を縦に振ったことで加速することになる



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明治四年五月十三日 (1871/6/30)

「晴れ。十一時頃に一時の豪雨と雷鳴。安玄佐とその倅が来た。井上世外が話しに来た。先日話した藩の会計局の一件や、その他の件の評議は先延ばしにされたようだ。十年後に待ち受けている大いなる災いが見えている者達はほんの一握りしかいなく、多くの役人達は目の前の問題に対応するのみだ。私はこの...