「晴れ。山縣狂介(有朋)と熊野一郎が到着した。両者とも此度の変を聞き、私同様、深く嘆いていた。河野亀太郎が私を訪ね、浪華からやって来た。三条公、野村、藤井宛の手紙を書き、杉に託した。その他、幾つかの案件に関する私の愚考を伝えておいた。河村大丞が訪ねて来た。杉は、四時過ぎに乗艦。今朝、安場逸平と大田区露岩太が訪ねて来た。山縣と一緒に港に到着した鳥尾小彌太も訪ねて来た。」
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鳥尾、山縣そして三浦の三人はみな奇兵隊以来の付き合いで、私は三人とも仲良くしていたのだが、お互いとの関係性は複雑なものであったようだ。鳥尾も三浦もヤンチャ坊主気質で、山縣より十歳ほど年少であったにも関わらず、彼の藩閥政治に反発、対立していた。だがそれも仕事や主義上の話であり、人間としてはお互いを深く尊敬・信頼していたらしく、晩年まで交友があり、死を前にした鳥尾も山縣も、三浦に家族や後事を託したという
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