2021/04/22

明治四年三月三日 (1871/4/22)

 「雨。今朝、小幡が来た。大津も来て、我々は一緒に山縣の所へと向かった。三四人の客人達が碁を打っており、我々も酒を飲みつつ談笑した。私は友人達と糸米まで行きたかったのだが、雨のせいで歩くことは叶わなかった。五時過ぎまで話し、その後宿に戻った。杉が来た。」

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小幡さんは今日の萩の名産である『夏みかん』の父と呼んでいいお人だ。前原が率いた明治九年の萩の乱の後、困窮した士族達を救うために、小幡さんが侍屋敷の土地を利用して大規模栽培を始めたのが、産業としての始まりだ。夏みかんの香りは、萩を訪れた昭和天皇陛下にも、お褒めを頂いている



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明治四年五月十三日 (1871/6/30)

「晴れ。十一時頃に一時の豪雨と雷鳴。安玄佐とその倅が来た。井上世外が話しに来た。先日話した藩の会計局の一件や、その他の件の評議は先延ばしにされたようだ。十年後に待ち受けている大いなる災いが見えている者達はほんの一握りしかいなく、多くの役人達は目の前の問題に対応するのみだ。私はこの...